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空手家の世界一周ブログ

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カテゴリー「vsボッカタオ」の記事一覧

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カンボジアの伝統武術、ボッカタオに挑戦 -後編-



前回の続きです。

謎のナイジェリア人、ジョンに連れ
られてやってきたボッカタオのジムなのだが、なかなか歓迎ムード。

アットホームな印象を受ける。

マスター・キムサンに挨拶をした後は、すぐに練習に混ざる。



カンボジアの格闘技といえば、プラダルセレイが有名だ。

立ち技系格闘技で、パンチやキック、肘、膝、投げなどを駆使して戦う。

プロがあり、プラダルセレイの選手たちは家族を養うために戦っている。そしてもちろん賭けの対象だ。

うん、ムエタイにとても近い。むしろ違いがわからない。


キックボクシングという競技は、ムエタイをヒントに日本で生まれた。

立ち技系格闘技で最強といえば、まずムエタイの名前が上がるだろう。

グラップラー刃牙では散々な目に合っているが、その技術は洗練されていて美しさすら感じる。さらに、本当の意味で"生きる為"に戦う彼らの練習量は、並のものではない。



その人気の影に隠れたプラダルセレイ...おいたわしや。






さて、実際に体験してみた感想だが、ボッカタオは競技として完成されたムエタイやプラダルセレイとは全く違う路線を走っている。

↑技術指導するキムサン


型稽古や約束組手が存在し、どこか空手に近いと感じる。


↑型稽古

ただ、日本の武道に存在する理合いという概念が乏しく、身体能力に任せた半ば強引な技が多い印象を受けた。

↑相手の太ももを踏み台に駆け上がり、肘を見舞う。

これはスポーツとしての格闘技ではなく、まさしく武道だ。


試合間隔が短い本場タイのムエタイ選手は、怪我のリスクからスパーリングというものを殆どしないのは有名な話だが、ボッカタオでは対人組手を多く取り入れている。
ボッカタオの組手は、手で自らの体を打ち音を出しながら、まるで舞踊のように激しくリズムをとり戦う。




前蹴りは基本的にどの格闘技でも足の甲を地面と平行にして、指先を持ち上げ、指の付け根(空手では上足底と呼ぶ)で蹴るものだが、ボッカタオでは踵を押し付けるような前蹴りが存在する。

また、ボッカタオの戦士は蹴りの軌道を空中で内側に変え、回し蹴りから対角線上の膝関節への踏み蹴りをしてみせた。


セオリーから外れた、自分の中の常識にない技の数々。


ちょいちょい、人の関節そんな方向に曲がらないって!!....などと心の中で叫んでみたりもした。


ただ、蹴りの威力と精度でいったら、俺はその場の誰にも負けていなかったと自負している。

写真もパシャパシャ撮られた。

空手とボッカタオの技術交流が生まれた瞬間である!!



3時間に渡る稽古。楽しい時間はあっという間に過ぎる。

もう2、3日通いたかったが、次の予定の為にシェムリアップの町を去らなければならなかった。

マスター・キムサンに別れを告げ、帰路につく。



ボッカタオのジムから帰るとき、なにやらジョンが手頃な石を自転車のカゴへ入れだした。

理由を聞くと

「この辺りは野良犬がめちゃくちゃ多いからね!いざとなったらコイツで...こうするのさ!」

と、石で殴りつける真似をした。




....最後までこいつはぶっ飛んでいた。




その夜、ジョンと一緒にディナー。

ジョンはなぜか異常に顔が広く、道端でいろんな人とハイタッチを交わしていた。

そして、ディナーのメンバーに中国人とドイツ人が加わる。



この俺の隣のドイツ人がやたら格闘技に詳しい!!
普通カリ(フィリピンの格闘技)とかシラット(インドネシアの格闘技)とかシステマ(ロシアの格闘技)とか知ってるか?
俺と同じレベルで格闘技の話ができる外国人にこんな形で出会うとは。

ほんで、向かいに座っている中国人にこれから中国も行くつもりだと伝えると、なにやら色々教えてくれた...のだが、何を言ってるかよくわかんなかった。

短いけれど楽しかったなぁカンボジア!

料理は辛くないタイ料理って感じでとても美味しかったし、あと美男美女が多い!

格闘技ばっかの記事で何の参考にもならないと思うけど、とっても良い所でした☆

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カンボジアの伝統武術、ボッカタオに挑戦!



その日、俺は最高に運がよかった

いや、運だけではない

俺の格闘技に対する情熱がこの出会いを呼び込んだのだ

この旅の中で、俺はとにかく出会った人全てと言っていいほどに「この辺りで格闘技の練習をしているところはないか」と聞きまくった。

タクシーの運転手、屋台のおばちゃん、ゲストハウスのフロント、その辺でたまたま会話を交わした人....



そして彼に出会った。

ナイジェリアからやってきた謎の男、ジョンである。

かつて空手を習っていたという彼は、俺がブラックベルトだと告白すると、なんだか凄いテンションになった。

そして彼はなんと、このシェムリアップでカンボジアの武術「ボッカタオ」を学んでいると言う。

幸運だった。ジョンは、ボッカタオのマスターに俺のことを紹介してくれると約束してくれた。次の日、彼と待ち合わせをして道場に向かう。



"ボッカタオ"

この名前を知っている人は少ないだろう。

知っていたら相当の格闘技マニアか変態である。

クメール王国の軍隊が使っていたとされる武術で、アンコールワットの壁画にも描かれているが知名度は低い。

ポル・ポトの弾圧により使い手の多くは処刑され、衰退の一途をたどっていたのだ。

一度は失われかけたこの伝統武術を、現代に蘇らせた人物こそが、これから向かう道場のマスター・キムサン先生だ。


それにしてもジョンはなかなかの男である。
自転車に乗って出発したのだが、彼はバイクと並走するようにへっちゃらで車道を走る。
そして車が車線変更をするようなノリで、後ろから走ってくる車の前をウロチョロしながら、前から走ってくる車に正面から向かって行くように、道路を横断するのだ。

「ひぃぃぃ!!!!おいおい頭おかしいだろあんた死にてぇのか!」

残念ながら俺の心の声が彼に届くことはない。



暴走する彼の後ろにひっついて、なんとか目的地に到着する。
未知の格闘技に触れ合える幸福。この時、俺の脳からは変な汁がドバドバ出ていた。

挨拶を済ませ、練習に混ざる。

ジョンは、「こっちだ」「彼がマスターだ。こっちは日本からやってきたシン。」「これ、写真に撮りなよ」「(勝手に道具を持ち出して)さぁ、準備運動にまずはこれ」などと、周りの屈強なボッカタオの戦士達をよそに、自由に振舞っていた。

190cmはあろうかという長身と、黒い肌を持つジョンは、道場内でも異質なオーラを放っていた。


空手家の挑戦、第二章が今始まる!

つづく



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プロフィール

HN:
shin
性別:
男性
職業:
空手家
趣味:
格闘技、旅
自己紹介:
「この道はどこへ続いているのだろう」
「あの丘の向こうにはどんな景色があるのだろう」
知らないものを知りたい。見たことのないものを見たい。いつの時も自分を動かしてきたのは、少年のようなの好奇心。
一人の空手家が、世界を歩いて武者修行!

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